睡眠時無呼吸症候群 論文

胃食道逆流症(GERD)に対するCPAPの効果

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勤務医TKYです。

胃食道逆流症(GERD)とは、胃食道逆流(gastro esophageal reflux : GER)により引き起こされる食道粘膜傷害と煩わしい症状のいずれかまたは両者を引き起こす疾患で、定型症状としては胸やけや呑酸があります。

日本人のGERDの有病率の推移をみると、外来患者での内視鏡検査によるGERDの有病率は1980年代には1.6%であったが、1990年の後半より増加し2000年代には13.1%と増加しています。

健診受診者のGERD症状を有する割合も1990年代には10.3%でしたが、2000年半ばには18.9%と増加していることから、日本人のGERDの有病率は増加しているものと考えられます。

胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 日本消化器病学会

 

今回は、"閉塞性睡眠時無呼吸患者における夜間胃食道逆流症に対するCPAP療法の効果"についての論文です。

 

Effect of CPAP Therapy on Symptoms of Nocturnal Gastroesophageal Reflux among Patients withObstructive Sleep Apnea.

J Clin Sleep Med. 2016 Sep 15;12(9):1257-61.

 

目的

夜間胃食道逆流症(nGER)は閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の患者に共通する。

これまでの研究は持続陽圧呼吸療法(CPAP)がnGERの症状を軽減することを示した。

しかし、客観的なCPAPのコンプライアンスに基づくnGER症状の改善は記録されていない。

筆者らはnGERおよびOSA患者のポリソムノグラフィーの特徴を調べ、nGER症状の改善に関してとOSAの重症度とCPAPのコンプライアンスの関連性を検討した。

方法

筆者らは85名のOSAの退役軍人にインタビューをした。

ポリソムノグラフィーを施行しそのデータをレビューした後、昼間の眠気(Epworth Sleepiness scale [ESS])とnGERの症状の頻度を評価した。

6ヵ間の経過観察でESSスコア、nGERスコアおよびCPAPのコンプライアンスデータが再評価された。

6人の被験者からのデータは最初の評価以来、nGER症状に対して新たに投薬が開始されたため最終分析から除外された。

結果

79例中62例(78%)が初診時にnGER症状を訴えた。

ベースライン時、nGERスコアは睡眠効率と相関し、BMIはOSAの重症度と相関した。

ESSおよびnGERは6ヵ月後に全ての患者で改善したが、CPAP順守患者でより有意に改善した。

nGER改善のメリットを得るには、少なくともCPAPの順守率25%が必要であった。

結論

夜間胃食道逆流症はOSA患者の間で一般的であり、それによって睡眠障害を増加させ昼間の眠気の症状を悪化させる。

CPAPは夜間の胃食道逆流症および昼間の眠気の両方の症状を改善するのに役立ち得るが、この利益を達成するためにはCPAPの遵守が不可欠である。

 



 

いかがでしたでしょうか。

CPAPは熟眠感や昼間の眠気を改善するだけではなく、胃食道逆流症(GERD)も改善するという論文でした。

"コンプライアンス"という言葉は今となっては一般的でありますが、医療においてもコンプライアンスは重要です。

本論文におけるCPAPに対するコンプライアンスや服薬コンプライアンスなど、一つひとつの治療には意味があるものなので順守していただければと思います。

 

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